「行政書士試験」の特徴を紹介!

「行政書士」と聞いて、すぐにはイメージが浮かびますか?
実際のところ、私自身、「行政書士」と聞いて、何をする人なのか?と思いました。
このページでは「行政書士とは何か」と「行政書士になるための試験について」をお届けしたいと思います。
行政書士とは?
行政書士とは、いわゆる8士業のひとつで国家資格が必要です。
士業とは高度な専門性を持つ資格職業の俗称で、他に弁護士、弁理士、司法書士、税理士、社会保険労務士、土地家屋調査士、海事代理士が8士業として数えられています。
行政書士は、「街の法律家」と呼ばれる職業で、その仕事は大きく分けて3つに分類されます。
① 官公署へ提出する書類、権利義務や事実証明に関する書類を作る「書類作成業務」
② その申請を代わりに行う「許認可申請の代理」
③ クライアントからの相談を受け、アドバイスを行う「相談業務」
簡単にいうと、行政手続きを専門とする法律の専門家です。
依頼者に代わって、官公署(都道府県庁、市役所、村役場、警察署、消防署など)に提出する許認可申請の書類や法律的な権利義務、事実証明に関する書類の作成や手続きを行います。
また、行政手続きに関する相談に応じることも行政書士の仕事の一部です。
行政書士は国民にもっとも身近な法律家として、国民と行政の橋渡しを行っている職業です。
受験資格
年齢、学歴、国籍等に関係なく、だれでも受験ができます。
試験日
例年、11月第2日曜日 13:00~16:00の計3時間
受験手数料
10,400円
試験内容
試験科目 | 出題内容 | 出題形式 |
---|---|---|
行政書士業務に関して必要な法令等(出題数46問) | 憲法、行政法、民法、商法・会社法、基礎法学 | ・5肢択一式(40問) ・多肢選択式(3問) ・記述式(3問) |
行政書士業務に関連する一般知識等(出題数14問) | 政治、経済、社会、情報通信、個人情報保護法、文章理解 | ・5肢択一式(14問) |
試験難易度
行政書士試験合格には、おおむね600~800時間の学習時間が必要とされています。ただし、すでに法律を学習している経験者なら、もう少し少ない学習時間で合格できる可能性はありますし、逆に今まで法律の学習をしたことがない初学者であれば、もう少し学習時間が必要となるかもしれません。
あくまでも目安としてください。
<参考>他の資格と比較表
試験 | 学習時間の目安 | 学習時間の目安(易☆1~☆5難) |
---|---|---|
行政書士 | 平均600~800時間 | 平均800時間(☆☆☆☆) |
宅建士試験 | 平均200~300時間 | 平均400時間(☆☆☆) |
社労士試験 | 平均800~1000時間以上 | 平均1000時間(☆☆☆☆) |
司法書士試験 | 平均3000時間 | 平均3000時間(☆☆☆☆☆) |
合格基準
(1)行政書士業務に関して必要な法令等の得点が122点以上
(2)行政書士業務に関連する一般知識等の得点が24点以上
(3)試験全体の得点が180点以上
試験の満点が300点なので180点以上(60%以上)をとらないと不合格になり、仮に180点以上とったとしても、一般知識等の得点が24点に達していないと足切りにあって不合格となってしまいます。
合格者数、合格率の推移
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
令和5年度 | 59,460人 | 46,991人 | 6,571人 | 13.98% |
令和4年度 | 60,479人 | 47,850人 | 5,802人 | 12.13% |
令和3年度 | 61,869人 | 47,870人 | 5,353人 | 11.18% |
令和2年度 | 54,847人 | 41,681人 | 4,470人 | 10.7% |
令和元年 | 52,386人 | 39,821人 | 4,571人 | 11.5% |
平成30年度 | 50,926人 | 39,105人 | 4,968人 | 12.7% |
平成29年度 | 52,214人 | 40,449人 | 6,360人 | 15.7% |
平成28年度 | 53,456人 | 41,053人 | 4,084人 | 9.95% |
平成27年度 | 56,965人 | 44,366人 | 5,820人 | 13.12% |
平成26年度 | 62,172人 | 48,869人 | 4,043人 | 8.27% |
平成25年度 | 70,896人 | 55,436人 | 5,597人 | 10.10% |
大体平均して合格率10%前後で推移しています。10人受験して1人合格すると聞くと難関な資格です。
行政書士試験に申し込むには?
行政書士試験のスケジュールはおおむね以下の通りです。
試験案内の掲載・配布 | 【インターネット】 7月第2週の公示日から行政書士試験センターホームページに掲載 【郵送】 毎年7月下旬から、各都道府県庁、各都道府県行政書士会等にて配布 |
受験申込みの受付 | 【インターネットによる申込み】 毎年7月下旬から 【郵送による申込み】 毎年7月下旬から |
受験票の送付 | 毎年10月中旬~下旬 受験票には受験番号、試験場等を記載 |
試験結果発表・合否通知書の送付 | 毎年1月第5週の公示日に受験者全員へ合否通知書を送付 また、行政書士試験センターホームページに合格者の受験番号、合否判定基準、合格基準点、正解等が掲載 |
合格証の送付 | 毎年2月中旬~下旬 |
コメント