【2023年実施】行政書士試験に不合格だった学習内容について紹介!

2023年4月に入り、昨年・一昨年と2年連続で受験し、ともに記述式問題が採点されないという惨敗した結果だったのですが、再度のリベンジを誓い、2023度の行政書士試験に向けて学習することにしました。

行政書士試験についてはこちら

目次

昨年度の試験結果の振り返り

2022年の試験結果は、記述式の採点ラインまでも進めず、圧倒的「不合格」でした。

本試験法令科目
5肢択一
法令科目
多肢選択
法令科目
記述式
一般知識等合計得点
11月13日60点12点**32点104点

試験結果を自分なりにもう少し分析して、2023年度の試験に合格するために、足りない部分を洗い出してみました。

昨年の不合格の要因は、2021年度の受験時と同じく、「そもそも試験合格レベルに達するための勉強時間自体が不足していた」ことに尽きると考えています。

行政書士試験合格に必要な学習時間は、独学で学習する方や通信講座を受講する方によって異なってきますが、おおよその目安は以下のように言われています。

  • 法律学習未経験者 & 独学    ⇒ 800~1,000時間
  • 法律知識あり   & 独学    ⇒ 600~700時間
  • 法律学習未経験者 & 予備校利用 ⇒ 700~900時間
  • 法律知識あり   & 予備校利用 ⇒ 500~700時間

2022年度の私の学習時間は、223時間でした。「ほとんど法律知識なく、通信講座を利用する」という条件だと700~900時間の学習時間目安なので、3分の1程度しか費やすことができませんでした。

なので、昨年度の目標としていたできるだけ多くの時間を確保し、それを学習時間に充てることを再度の目標にしました。

また、必要の有無は別として学習の成果を確認するための模擬試験も、本講座内で用意されていたにもかかわらず、受講することができず、最後までに実力を測れずに本番を迎えてしまいました。

なので、今年度は本番前に数回の模擬試験を受験して、その時点での実力を確認する機会を設けることを考えました。

利用した通信講座の紹介

今年も新たに通信講座に申し込むことも検討したのですが、そもそも2年連続で試験に失敗している原因を突き詰めたところ、試験対策講座の良し悪しではなく、「そもそも試験合格レベルに達するための勉強時間自体が不足していた」ことなので、新たな通信講座に申し込むことはしませんでした。

通信講座で使用したテキスト

昨年度に使用していたフォーサイトのテキストは、フルカラーでとても見やすい作りになっていたので、今年の学習では、基本的にはフォーサイトのテキストを引き続き使用しました。

追加で使用したテキスト

個人的に足りない知識を補う意味でいくつか追加購入しました。

  • みんなが欲しかった 行政書士の40字記述式問題集《2023年度版》 TAC出版 1760円
  • みんなが欲しかった 行政書士の判例集《2023年度版》 TAC出版 3080円
  • みんなが欲しかった 行政書士の5年過去問題集《2023年度版》 TAC出版 2750円
  • 時事重要テーマ100 2023-2024 日経HR出版 1100円
  • 速攻の時事令和5年度試験対応版 実務教育出版 1100円

みんなが欲し行政書士の40字記述式問題集《2023年度版》

このテキストは、記述式対策のために購入しました。2年連続で記述式問題が採点されていないとはいえ、対策をしておく必要はあります。フォーサイトのテキストでも記述式問題は掲載されているのですが、こちらを追加購入しました。

みんなが欲しかった 行政書士の判例《2023年度版》

このテキストは、過去の試験問題で出題されている判例を押さえるために購入しました。

みんなが欲しかった 行政書士の5年過去問題集《2023年度版》

このテキストは、過去5年間の試験問題を解くことで、自分が合格レベルに達しているかどうかを確認するために購入しました。

時事重要テーマ100 2023-2024
公務員試験 速攻の時事令和5年度試験対応版

これらのテキストは、一般知識対策のために購入しました。「時事重要テーマ100 2023-2024」は図解で説明されていてとても見やすく、「速攻の時事令和5年度試験対応版」は過去の試験でこのテキストから出題があったらしく、つい購入してしまいました。

オンライン学習

今年はeラーニング教材等のオンライン学習はなしです。ひたすらテキスト中心の学習です。

行政書士試験までの学習スケジュール

昨年使用していたフォーサイトの試験対策講座で提供されていた「ManaBun」というeラーニング教材は、今回は使用できないので、自分自身で試験日までの大まかなスケジュールを決めます。

STEP
2023年4月

基礎講座(憲法・民法)
【1週目】過去問題集(憲法・民法)

STEP
2023年5月

基礎講座(行政法・商法・基礎法学)
【1週目】過去問題集(行政法・商法・基礎法学)

STEP
2023年6月

基礎講座(一般知識)
【1周目】過去問題集(一般知識)
【2周目】過去問題集(憲法・民法)

STEP
2023年7月

【2周目】過去問題集(行政法・商法・基礎法学)
【3周目】過去問題集(憲法・民法)
公開模擬試験1回目

STEP
2023年8月

【3周目】過去問題集(行政法・商法・基礎法学)
【4周目】過去問題集(憲法)
公開模擬試験2回目

STEP
2023年9月

【4周目】過去問題集(民法・行政法・商法・基礎法学)
公開模擬試験3・4・5回目

STEP
2023年10月~試験前日

【2周目】過去問題集(一般知識)
公開模擬試験6・7・8・9回目

基礎講座テキストは1回精読して、あとは過去問題集を数周することをメインとして、平行して昨年も使用したみんなが欲しかった 行政書士の肢別問題集をできる限り何周もすることにしました。

学習内容

講座受講~春時期(4~6月)の学習内容

フォーサイトの基礎講座テキストを精読して、必要知識を確認する

夏~秋時期(7~9月)の学習内容

フォーサイトの過去問テキストを何周にもわたってひたすら解く
肢別問題集を何周も回して9割以上正解できるようにする
全国模試を受験して知識の足りない箇所を確認する

直前期(10月~試験前日)の学習内容

肢別問題集を何周も回して9割以上正解できるようにする
全国模試を受験して知識の足りない箇所を確認する

今年は昨年度と異なり、自宅での学習から近隣の図書館での学習を多くしました。
家だとたくさんの誘惑があってたまに負けそうになってしまいます。幸い、近隣の図書館は、勉強できる机(自習可能)がたくさんあるので、大いに活用させていただきました。館内は静かですし、周囲には自分と同じく勉強している人がたくさんいて、とっても刺激をもらえる環境でした。

受講した模擬試験

今年は公開模擬試験にも力を入れました。行政書士試験の公開模擬試験は、いろいろな予備校で実施していましたが、LEC伊藤塾の公開模擬試験を受けることにしました。

LEC 公開模擬試験
2023年の公開模擬試験は、合計7回開催されました。

実施年月実施回数 名称
2023年7月全1回到達速度確認模試(第1回目)
2023年8月全1回到達速度確認模試(第1回目)
2023年9月全2回全日本行政書士公開模試(第1回目)(第2回目)
2023年10月全3回行政書士ファイナル模試
直前ヤマ当て模試(第1回目)(第2回目)

LEC 公開模擬試験のおすすめポイント

  1. 全7回の模試が用意されているので数多くこなすことができる
  2. 7月から毎月実施されているので、学習のペースメーカーとして最適
  3. 会場受験を選択できるので、本試験の臨場感を体験できる
  4. 全国のLECで受験でき、金・土・日の3日間から実施日を選べる

<伊藤塾 公開模擬試験>
2023年の公開模擬試験は、合計2回開催されました。

実施年月実施回数名称
2023年9月全1回2023年合格目標公開模試(第1回目)
2023年10月全1回2023年合格目標公開模試(第2回目)

<伊藤塾 公開模擬試験のおすすめポイント

  1. 全国8か所の会場で受験でき、9月・10月とも2日間にわたり日程が用意されている
  2. 本試験直前期に模試があるので、本試験を見据えた実力判定に使える
  3. 会場受験を選択できるので、本試験の臨場感を体験できる
  4. 設問ごとに正答率まで算出されるので、正解すべきであった問題or間違えても仕方がない問題が一目でわかる
  5. WEB上で模試問題の解説動画を視聴できるので、不正解問題の復習に便利

公開模擬試験については、LECと伊藤塾合わせて全9回(開催された全て)受験しました。
結果的には受けすぎた感があります。伊藤塾の2回とLECのどれか2回程度にしておいたほうがよかったと思いました。10月に入ってのLECの模試は、時期的に受け疲れが出てしまい、公開模擬試験終了後の振り返りを十分にできませんでした

行政書士試験の要項

試験日程

日程
【受験願書・試験案内の配布】2023年7月25日(月)~8月25日(金)
【受験申込受付期間】<郵送>
2023年7月24日(月)~8月25日(金)消印有効
<インターネット>
2023年7月24日(月)午前9時~8月22日(火)午後5時
【試験日時】2023年11月12日(日)午後1時~午後4時
【合格発表】2024年1月31日(水)

試験科目

試験科目試験内容
行政書士の業務に関し必要な法令等(出題数46題)憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題される。
行政書士の業務に関する一般知識等(出題数14題)政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解の中からそれぞれ出題される。

合格基準

合格基準
行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、244点中122点以上
行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、56点中24点以上
試験全体の合計得点が、300満点中180点以上

上記の3つの要件をすべて満たすと合格となります。
例えば、法令等科目の得点が122点以上でも一般知識等科目の得点が24点に満たないと足切りとなり、不合格になります。

8月に入り、いよいよ行政書士試験に申し込みました。

行政書士試験の合否結果

2024年1月、試験結果の合否判定通知が到着しました。
結果は今年も「不合格」でした。昨年よりは点数が大幅に伸び、記述式の採点もされましたが、合格まであと2点足りず、大変悔しい結果となりました。個人的にケアレスミスで不正解となった問題が2・3問はあったので、きちんと解答できていれば合格圏内だったと思うと、ほんと悔しいです。

本試験法令科目
5肢択一
法令科目
多肢選択
法令科目
記述式
一般知識等合計得点
11月12日96点18点24点40点178点

行政書士試験を終えて

4月からスタートした学習も225日経過して、本試験を迎えました。
今回は記述式の採点まで進むことはできましたが、不合格となってしまいました。

昨年より2か月以上早く学習に入り、「そもそも試験合格レベルに達するための勉強時間自体が不足していた」という問題を解消することを第一に考えました。結果としては、目標としていた合計学習時間は超えることができました。

<学習時間/総学習時間>
 実総学習時間 998時間 
 目標の総学習時間 960時間 目標差 +38時間

月間勉強時間累計勉強時間
2023年4月70時間70時間
2023年5月125時間195時間
2023年6月96時間291時間
2023年7月111時間402時間
2023年8月144時間546時間
2023年9月157時間703時間
2023年10月195時間898時間
2023年11月100時間998時間

昨年受講しなかった全国模擬試験も合計で9回受講しました(LEC7回、伊藤塾2回)。
結果としては、全9回のうち、合格点を超えることができたのは1回だけ。なかには一般知識等で24点以上とれなかった回もありました。

   全国模試法令科目
5肢択一
法令科目
多肢選択
法令科目
記述式
一般知識等合計得点
1回目 7月 LEC80点22点26点24点152点
2回目 8月 LEC88点22点16点32点158点
3回目 9月 LEC96点16点32点16点160点
4回目 9月 伊藤塾108点22点12点40点182点
5回目 9月 LEC112点16点28点16点172点
6回目 10月 LEC76点20点4点24点124点
7回目 10月 伊藤塾 100点20点32点24点176点
8回目 10月 LEC92点24点10点36点162点
9回目 10月 LEC112点8点34点20点174点

行政書士試験の要因分析

本試験での不合格の要因は2つあると考えています。

  • 行政法での得点を伸ばせなかった
  • 記述式問題での得点を伸ばせなかった

法令科目の得点と正解問題数をまとめてみました。

法令科目
択一式多肢選択記述式
基礎法学憲法行政法民法商法
4点
(1/2)
8点
(2/5)
44点
(11/19)
28点
(7/9)
12点
(3/5)
18点
(9/12)
24点
(60点)

行政法に関しては、全19問中11問の正解でした。一番の得点源である行政法で点数を伸ばせなかったのは痛かったです。
記述式問題に関しては、今年の問題は比較的易しめで、問われている論点も分かりやすかったと感じましたが、60点中24点に止まりました。記述すべき必要なキーワードを間違えてしまったのでこの点数でも致し方ないと考えています。

全国模試については、回数を受けすぎたと感じています。
全国模試は、その時点での実力を測る目的もありますが、本試験に向けて問題を解く時間配分のシミュレーションをすることも大切です。事前に試験科目ごとに解答目安時間を設定して、その時間内に解答できるかを意識することが重要です。

また、模試の結果についても、単に合格点に達したかどうかではなく、

  • 模試を受けた他の受験生の50%以上が正解している問題を間違えていないか
  • 模擬試験の難易度レベルの低い設問を間違えていないか

といった視点から復習することも大切です。

今回は、全国模試を多く受けてしまい、全部の模試について復習をすることができませんでした。

今年の本試験に関しては、多くの学習時間を費やし、過去問題も数多くこなし、肢別問題集も多く回すことができて、結構自信をもって臨んだ結果が、2点足らずで不合格になってしまいました。

ポジティブに捉えれば、昨年の試験結果よりも記述式が採点されていないとはいえ、74点上積みすることができ、合格ラインのテープが見える所まで来ることができました。

ただ、これだけの時間を費やしても合格できないとなると、次回2024年度の試験を受けるかどうか、正直迷います。

2021年・2022年の行政書士試験での学習内容はこちら。

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