「HSK2級の受験を検討しているが、いつから始めたらいいのか」
「どういった学習内容ですすめていけばいいのか」
「どんなテキストを使ったらいいのか」
ここでは、HSK2級合格に向けての学習内容と、実際に使用したテキストなどを紹介します。
HSKについてはこちら
HSK2級の試験レベル
HSKは1級から6級まであり、難易度は1級が一番低く(一番やさしい)、6級が一番高く(一番難しい)なっています。今回受験するHSK2級の試験レベルを載せておきます。
級 | 試験の程度 | 語彙量 |
---|---|---|
2級 | 中国語を用いた簡単な日常会話を行うことができ、初級中国語優秀レベルに到達している。大学の第二外国語における第一年度履修程度。 | 300語程度の基礎常用中国語単語 |
HSK2級合格に必要な学習時間
HSK2級合格に向けて必要な学習時間について、HSKの公式サイトによれば、
大学の第二外国語における第一年度後期履修程度の学習が目安
とされています。
大学の第二外国語は、1週間に2~3時間程度と設定されていることが多いようでが、便宜上3時間とします。HSK2級の学習時間の目安は、単純計算で3時間×52週=156時間となります。
この156時間をベースに、1日当たりの勉強時間によって、必要な学習日数を計算してみます。
1日当たりの平均学習時間 | 必要な学習日数 |
---|---|
1時間 | 156日 |
2時間 | 78日 |
4時間 | 39日 |
HSK2級の合格に必要な学習時間156時間に対して、毎日2時間学習することができれば、約2.5か月あればよいことになります。
毎日2時間学習することが難しいこともあります。なので、約2.5か月という期間はあくまでも参考値としておき、プラス1~2か月を含め、4か月前後の学習期間を想定しておくといいでしょう。
もちろん、HSK1級にすでに合格していれば、もう少し短い日数でHSK2級に合格できるでしょう。
HSK2級の試験内容
HSK2級の試験内容は、「聞き取り問題」と「読解問題」の2つに分かれます。
聞き取り問題
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 正誤判断の問題 | 短文が放送され、その内容が写真の内容と一致するかどうかを判断する。 | 10問 |
第2部分 | 写真を選択する問題 | 短い会話が放送され、数枚の写真の中から内容が一致するものを選ぶ。 | 10問 |
第3部分 | 会話の内容に関する問題 | 2人の短い会話とその内容に関する問いが放送され、問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。 | 10問 |
第4部分 | 会話の内容に関する問題 | 2人のやや長い会話とその会話の内容に関する問いが放送され、問いの答えとして正しいものを3つの選択肢の中から選ぶ。 | 5問 |
読解問題
パート | 形式 | 問題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
第1部分 | 写真を選択する問題 | 短文が与えられており、数枚の写真の中から、短文の内容と一致するものを選ぶ。 | 5問 |
第2部分 | 空所補充問題 | 文中の空所部分に、選択肢の中から適切な単語を1つ補い、意味の通る文を作る | 5問 |
第3部分 | 正誤判断の問題 | 2つの短文が与えられており、短文の内容が一致するかを判断する。 | 5問 |
第4部分 | 空所補充問題 | 文中の空所部分に、選択肢の中から適切な単語を1つ補い、意味の通る文を作る。 | 10問 |
合格基準
聞き取り、読解の配点はそれぞれ100点、合計200点で評価され、6割(120点)以上の正解で合格となります。
使用したテキスト
HSK1級と同様に、中国語検定 HSK公認テキスト2級を購入しました。
HSK1級用は総ページ数が141ページでしたが、HSK2級用は総ページ数273ページとなり、約2倍のボリュームです。
通常ならば、単純計算で約2倍の勉強期間が必要となりますが、事前に中国語レッスンを受けていたこともあり、それほど難しいと感じる内容ではありませんでした。とはいえ、不合格にはなりたくないので、きちんと勉強することにしました。
<中国語検定 HSK公認テキスト2級のポイント>
- 薄すぎず、厚すぎないボリューム
- 直感的にわかりやすそうなイラストが多い
- 「公認」テキストである
- 多くの受験者から支持されているテキスト
あまり薄いテキストだと合格するための必要な知識が網羅できないのではないかと思い、逆に厚すぎると必要な知識以外に、あまり試験に出てこない内容が含まれていたりなど余計な情報が多くあるのではないかと思ってしまいます。
どのくらいの厚みが最適かというと、いろいろなテキストを見比べた結果として、「薄すぎない、厚すぎない」がいいのではないかと思います。
イラストや漫画などの解説が多くあるだけで見やすさが格段に違います。文章メインだと読むのに疲れてしまいます。できれば、白黒ページではなく、カラーページのほうが視覚的に見やすいです。
検定試験が「公認」しているテキストであれば、試験内容に沿って作られているので安心です。
ただし、「公認」テキストであっても、感覚的に使いづらい・見づらいテキストの場合は避けたほうがいいです。あくまでも個人的に学習のしやすさのほうが重要です。
学習方法
HSK2級学習のポイントは4つあります。
- 1.中国語の基本的な発音を覚える
-
聞き取り問題で重要になるのは、いかに特定の単語を聞き取れるかによります。そのためには、中国語の正しい発音を身につける必要があります。
特に日本人にとって聞き取り難いのは、単母音での【eとü】の2つ。eは唇を左右に引いて喉の奥から声を出します。日本語の「エ」の口の形で「オ」と発音します。üは日本語の「ウ」の口の形で舌先を下前歯の後ろ側に押し当てて「イ」と発音します。
また鼻母音での【「n」で終わる型と「ng」で終わる型】の2つも厄介です。簡単にいうと、「an」はエン、「ang」アンと発音するそうで、「g」が付くだけで、発音が違ってきます。
学習の初期段階では、なかなか聞き取れない音があると思いますが、あきらめずに何度も聞くようにしてください。
- 2.HSK2級の出題範囲の中国語単語を覚える
-
HSK2級の出題範囲は、日常生活でもよく使われる単語なので、できるかぎり覚えましょう。また、単語を読めるだけではなく、正しい発音ができるようにしましょう。正しく発音できるようになれば、その単語は聞き取れるようになります。実際の試験でも、特定の単語が聞き取れれば正解できる問題もあります。
HSK2級の出題範囲の単語数は300語となっていて、HSK1級の150語に比べて2倍の単語数になりますが、毎日少しずつ覚えていきましょう。
HSK2級のテキストに出てくる単語を覚える程度でよいですが、通勤・通学などの隙間時間で学習したい方は、HSK2級の単語集を購入することをおすすめします。
- 3.HSK2級の出題範囲の中国語文法を理解する
-
中国語文法はテキストに沿って学習します。2級で学習するのも基礎的な文法なので、テキストをベースに学習すれば、HSK2級合格に十分な文法知識を得ることができます。
1回学習しただけでは文法知識を得ることは難しいので、できれば2~3回は繰り返し学習するようにしてください。
- 4.過去問を解いて、理解を定着させる
-
過去問題を解くことは大事です。試験の出題形式に慣れることや、問題を解く時間配分を確認できるからです。少なくとも試験前には1回は過去問題を解いておくことをおすすめします。
テキストを一通り学習したら過去問題を1回解いてみて、まだ実力が足りていない分野を把握することも大事です。
学習方法はHSK1級と同じでテキストをベースにした学習です。すでにHSK1級に合格している方なら、中国語の発音については理解しているので、HSK2級の出題範囲の単語・文法学習と過去問を解くことに力をいれましょう。
中国語を初めて学習するには
全く中国語の勉強をしたことがない方は、まずは中国語の発音をしっかりと学習する必要があります。発音を理解しておかないと、単語を覚えても意味がありませんし、試験の「聞き取り問題」に対応できません。なので、まずは中国語学習初学者向けのテキストから始めるのもよいと思います。
初心者向けの文法書は、新ゼロからスタート中国語文法編をおすすめします。
初学者に必須の「発音」と「文法」の両方をマスターできる。
「発音編」で声調、子音・母音、ピンインを身につけて、「文法編」で基礎文法を段階的に積み上げできる。
文法は45の「文法公式」にまとめて紹介しているのでシンプルに覚えていくことができる。
足りない単語力を補うためには、新HSK2級 必ず☆でる単スピードマスターをおすすめします。
①HSK2級にでる単語550語を収録
②中国語初級者でも単語が学べる内容
③日本人が苦手な発音を手厚くケア
④直近の過去問題で出題実績のある単語もカバー
⑤指定単語と頻出単語の全て2つの例文を掲載
試験結果
200満点中187点(120点が合格ライン)で無事合格でした。
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